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Vol.7 虞臻 Yu zhenさん

虞臻
虞臻

EPW members interview Vol.7

虞臻 Yu zhen
中国SNSプラットフォーム「Salt Sweeet」代表、編集長

Profile

中国とオーストラリアで育ち、幼少期から大好きだった日本の文化を発信。2018年に来日し、2020年にはSNSアカウント「Salt Sweeet」をベースに会社を設立。中高大生向けD2Cレディースファッションブランド「Cookie com」のプロデュースも行う。

現在の仕事内容を教えてください。

「大好きな日本を世界に伝えたい。」
中国SNSプラットフォーム「Salt Sweeet」では、主に日本のエンタメのSNS上での海外進出をサポートしています。元はSNSで大好きな日本のカルチャーを発信するうち、PRの仕事をするようになったことがはじまり。大学時代には数十万人のフォロワーを獲得していて、今一緒に働いているのも私自身のフォロワーたちです。カルチャー、トレンド、ファッションが大好きな人が集まっていて、みんなが好きなことを仕事にしたいと思っていたんです。ファッションの会社「Cookie com」を設立したのも、その理由です。もちろん私自身もファッションは大好きですし。

EPWに入られたきっかけ、魅力を教えてください。

「いろんな国のカルチャーを受け止めてくれる、包容力がある場所。」
起業したのは、ちょうど中国で新型コロナウイルスが出始めたとき。幸いなことに、会社のスタッフは国内外に散らばっていて、基本的にはリモートワークでした。でも、ほかの会社の人と一緒に働くようなシェアオフィスで仕事をしたいなと思っていて、探していたんです。

いろいろなところを見学するなか、紹介してもらったのがEPW。まず、メンバーが豊かな感じがしました。私は中国とオーストラリアのカルチャーをバックグラウンドに持っていますが、同じように複数の文化的背景のある人がいて、国籍もいろいろ。そんな人たちで集まればカジュアルに話せるし、英語や中国語を使っていても変な注目を浴びません。日本であまり友だちがいなかった私にとって、すごく居心地の良い場所だったんですね。私は夜型なので遅めの時間に来て仕事をしているのですが、同じ時間に隣で働いている人がいるのも、気が楽なんですよ。

EPWでの印象的なできごとを教えてください

「メンバーの存在が日本で仕事をする上での支えになっている。」
EPWには起業家も多くいらっしゃいます。いま新しい事業に取り掛かっているのですが、プロジェクトの企画開発を始めたころには他のメンバーに資料を見せてアドバイスをもらっていました。一番助かったのは、資金調達について。「Salt Sweet」は自分の資金で作っていたので、資金調達への理解は浅かったんです。メンバーに話を聞いて仕組みを理解できたし、EPWで知り合いが増えて繋がりができることで、日本社会での信頼が強まる気がします。私はバックグラウンドが全て海外なので、出資者との間に共通の知り合いがいれば、第一段階がクリアできるのでは。ほかにも、みんなの新しい事業や起業の経験の話を聞いて刺激をもらっています。

そして、メンバーとはすごくいい友人になっています。それまで、日本にいる知り合いといえば会社のスタッフばかり。仲は良いのですが、プライベートで一緒にいると仕事の話になってしまうんですよね。EPWのメンバーなら、お互い別の仕事をしているのでそれがない。家族みたいに思える友だちができたことは、本当に嬉しいです。そして暖炉スペースは家のような温かさがあって、外国人の私は心が温かくなります。

今後のビジョンを教えてください。

「好きなことは仕事にできる。日本のカルチャーを一緒に発信したい。」
新しい事業というのは、ブロックチェーンによるトークンとコミュニティを組み合わせたファンベースサービスのこと。かつての私のようにブランドやアニメを追いかけるファンの行動をビジネスにすることで、プロモーションの生産性を高くしていくものです。たとえば日本のアーティストが海外でライブを行うときのチケット販売や宣伝ですね。ファンってアーティストや作品のことをよく理解しているし、見返りを求めずに宣伝するじゃないですか。それをビジネスにできれば、趣味が仕事になる。ファンでありながら、企業からプロジェクトをもらえるようになります。まずは世界的に人気のある日本のアーティストのプロジェクトから開始する予定です。

フォロワーたちに、好きなことを仕事にすることは実現できると伝えたいんです。私と同じような気持ちを持っている人たちに、仕組みを用意してあげたい。社名をSNSのアカウント名と同じにしているのは、初心が変わっていないことの表れ。サービスが完成したら、私も第1ユーザーとして利用したいと思っています。

EPWでは、ほかにもいいものを作っている人がたくさん。メンバーの動画作りの手伝いをすることもあります。みんなの仕事から刺激をもらったり、日本のことをもっと知っていきたいです。

Yu zhen

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